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因縁の対決、活目せよ!!




2006年8月2日の八百長試合。
と言われている試合より数ヶ月、今、ようやく亀田興毅さんの再戦が実現しました。

きっと多くの人がTVの前で正座して開始の時を待っていることでしょう。

そんな視聴者の心意気を汲んでくれたTBSさんは、
興毅さんVSランダエタさんの前に弟の大毅さんの試合を組んでくれました。
ファンとしては、あまりの嬉しさに
「早く再戦見せろ!」とは口が裂けても言えません。






「相手は瞬殺する。っていうか皆、
前半1時間だけは何があってもTVの前から離れないでくれよな?」






兄の決戦前に無様な姿を見せるわけにはいかない!
そう誓う「浪速乃弁慶」こと大毅さんは、その闘志をメラメラと燃やします。

そんな大毅さんと試合を組まされることになった相手は・・・







「アッラー最高、寿司ウマス(゚∀゚)!ほぉあたぁー!!あたたたぁーーっ!!!」





故ブルース・リーさんの技と残像拳を使う天命に導かれしイスラム教徒、サディックさん。
名前の特性から、主に鞭を持つと強くなります。






「さ、両者共に中央に寄ってぇー。」
「初メマシテ。日本語ムズカシイ!
はい、これタオル。アンタの息子がボコボコにされたら必要だろ?」

「んだとコラァー!やんのかコラァー!!
お見舞いは果物セットで良いのかコラァー!!!」






まずはリングの中央でレフェリーによるルール説明が行われます。
がしかし、その横では前哨戦の外野同士による前哨戦が既に始まっていました。
ヤクザな口調に混じる、亀田パパのほのかな優しさ。

っとその時、何かに気付くレフェリー。







Σ(;゚д゚)ーッ!!





まじまじと大毅さんの顔を見つめます。






(;゚д゚)・・・・・





そして今度は訝しげな顔で大毅さんの頭を見つめるレフェリー。






Σ(;゚д゚)オーマイガット!これ金髪か銀髪か判断しずれぇな・・。)





物凄い真に迫った顔で大毅さんの頭をひたすら見つめるレフェリー。
あまりにも真剣なので八百長っぽい臭いでも嗅ぎつけたのかと思っていましたが、
どうやら大毅さんの髪の毛の色が金か銀かで迷っていた模様。
レフェリーは金髪の人が好きなので、ジャッジをする前にしっかりと判断しておく必要があります。
(別に八百長という事ではありません。ちなみに、レフェリーが外人好きという意味でもありません。)






右フックと見せかけて十六文キックを放つサディックさん。




「まさかキックが本命だとは思わないだろう?」
そう思ったサディックさんでしたが、







「ヤッピー!ヤッピー!」
「いやアンタ、キックはダメだろキックは・・・。」
「・・・え、キックダメなの?マジっすか!?」





1RKOで負けてしまいました。
主な敗因は、ボクシングのルールを知らなかった事と残像拳を使い忘れていた事でした。

サディックさんの活躍により、楽しく且つ短く展開が進んだため、
割とストレスが少ない内に本命の試合が始まりました。







「えー・・10ポイントマストシステムはあくまでマイナス採点という形になります。
えー・・どちらに優劣があるかを見極めまして、
優勢な選手が10点。そして劣勢な選手が9点と、
いう形で、10対9と、いう形を付けてゆきます。
えー・・誰でも判るラウンドも10対9ですし、
ホンットーに僅かな差も10対9という事になります。
えー・・そしてダウンについては10対8となります。
えー・・あくまでもダウンというのは非常に印象が強いものなんですけども、
えー・・その後のラウンド・・1ラウンド・・2ラウンド、
えー・・微差でもですね、ポイントを取っていけば、
3ラウンド取れば、ダウンでもですね、えー・・容易に挽回できると、いう形になります。
えー・・そして優劣の判定基準については、一つ目として、
えー・・ナックルパート(指の付け根の関節(骨)による凸凹の部分)を、
えー・・こう、如何に相手の急所、といっても股間では無いですが、
にまぁ正確に当てられたかどうか、それが同等ならば、
より『超獣機神ダンクーガ』のように攻撃的な動きを取っていた
アグレッシブビーストモードな方に優勢点を付けるという形になります。
えー・・ちなみに僕は結城沙羅さんのファンでした。
えー・・でまぁそれでも同等ならば主導権を握っていた方、
えー・・要するに『受け』か『攻め』かで言ったら『攻め』に分類される方に、
えー・・もっと判りやすく言うと、SMの『S』か『M』かで言った場合の『S』の方にですね、
えー・・まぁ所謂一つのリングジェネラルシップという優勢点を付けてゆきます。」






と思ったのも束の間、その前に採点方式の説明が始まってしまいました。
日本ボクシングコミッション、試合役員会会長の浦谷さんがご丁寧に色々と説明してくれます。
そしてその無駄にご丁寧な説明の後、ようやく試合が始まりました。
両選手のコメントも登場します。






「だから間違って計量の前にリポビタンD飲んじゃったよ。
危うく失敗する所だった。」






結構ウッカリなランダエタさん。
そのお茶目さが母国ベネズエラでは人気です。







「だから俺は計量の前にエスカップ飲んでやったよ。
危うく失敗する所だった。」






対する興毅さんもウッカリさんでした。
対抗意識のあまりにやった計量直前で栄養ドリンクを飲むというパフォーマンスに、
亀田パパも(ちょ‥お前興毅、ええ加減にせぇや!)っと、かなりヒヤヒヤものでした。

そして始まる試合開始直前のメンチ合戦!






「っしゃオラァー!ランダエタ、来いやテメェー!!
カモンベイベ、カモンベイベ、イィィィィィエェェェェェ!!!!!!」
「いや、お前のその日本語は少しおかしい。」
「バッチコーイ!!カモンベイベ、カモンベイベ、イィィィィィエェェェェェ!!!!!!」

「いや、レフェリー、お前のその言葉も少しおかしい。
というか絡んでくる事がおかしい。」





ぶつかり合う激しいメンチ合戦に、思わずレフェリーも参戦してしまいます。
いちいち突っ込んであげるランダエタさん、結構優しい性格です。

そしてようやく始まる第1ラウンド。







「オラオラどうしたモジャモジャー!逃げてばかりじゃ始まらんぜー?」
「誰がモジャモジャだクラァー!もっとこぅ・・『もじゃ』っ的な優しい感じであって、
断じてそんな角ばった様な感じじゃないわボケェ!!」

「ジャスト!ワンツー、ワンツー!美人ノレオタード体操最高!」




燃え滾る情熱が一つの鍋で煮込まれた結果として倒産してしまったかの如き熱気渦巻く大バトルに、
思わず昨夜見たTVを思い出したレフェリーの興奮度合も高まります。







「イイデスカ?ココニ見エナイ玉ガアリマス。ソレニ私ガ波動ヲ加エルト・・・」





目立ちたがり屋なレフェリー。
どうしても観客の目が両選手に行ってしまうため手品で選手共々虜にしようと試みますが、ちょっと失敗。
インパクト不足のため、ランダエタさんしか見てくれませんでした。







「見さらせワイの新兵器、フリッカージャーッブ!」





そして始まる第2ラウンド。
開始早々興毅さんが必殺技のフリッカージャブを披露します。
彼はこの数ヶ月、ひたすら『はじめの一歩』の真柴さんが登場するコマだけを読んで、
密かにフリッカージャブを習得していたのでした。

そして素直なランダエタさんは、言われた通り食い入るように見つめています。
ちなみに右下から伊東四郎さんも見つめています。

そして第4ラウンド開始。







「( ゚д゚)・・・Σ(;゚д゚)え!?」





第4ラウンドの開始時、興毅さんがふとコーナー下を見ると、
そこには何故かバスケの選手が居ました。
(・・・あれ?俺って今バスケやってたんだっけ?)
そんな不安が興毅さんの脳裏を掠めます。少し打たれ過ぎたのかもしれません。
この後は確実にドクターチェックをして貰った方が良いでしょう。







「マッハゴーゴー!マッハゴーゴー!」
「ちょ、そこ弱いから止めて!っていうか腕がブレててキモイ!」






特にコレといった見せ場も無く過ぎた中盤戦。
第8ラウンドに入ってようやく、興毅さんがラッシュを仕掛けるという見せ場が起きました。
両手から放たれる必殺のハンマーブローの連打がランダエタさんを襲います。
あまりの痛さに右側のおっさんもしかめっ面!






「死にさらせこのハゲぇーー!!!」
「ちょ、顔も弱いから止めて!っていうか何で人の顔殴るのアンタ!?」






10Rに入ってまたしても見せ場が発生。
会場の熱気と共に興毅さんのパンチもビックリするぐらい凄い事になっています!
この一つに見えるパンチ・・・実は小さなモジャモジャが集合して出来ているのです。
(ちなみに髪の話です)






「このモジャモジャがぁぁぁぁ!!!!!!!」





幾ら言っても人の顔を殴ることを止めない悪い子である興毅さんに、
ついにランダエタさんもブチ切れ。
今にもモジャモジャを刈り取らんとばかりに襲い掛かります。
「ワイの芝刈りフックを受けてみぃ!!」






「今度はこっちの番じゃあ!ベネズエラ帰れやお前ー!!」
「フフフ・・・ハハハハハ!効かぬ効かぬ!効かぬぞ小僧ぉ!
その程度の微々たる攻撃ではこのランダエタに、
ダメージなどまったくもって入らはぐぅー!?」





同ラウンド2度目の見せ場。
一瞬モヒカンパンチを刈られるかと思ってヒヤッとした興毅さんが激怒。
「一瞬ビクッってなったやろがーー!!」と叫びつつランダエタさんに襲い掛かります。






「ほぉああぁぁぁ!!己は反抗期かこのモジャモジャがぁぁぁぁぁぁ!!?」





1分前に言ったばかりなのにもう言い付けを破った悪い子の興毅さんに、
今度はランダエタさんの方が大激怒!
「今度こそ一本残さずそのモジャモジャを根絶してくれるわー!!」と叫んで、
左右交互の芝刈りフックを繰り出します。







そんな感じで試合終了!





(主に前フリが)長かった試合もついに終了。
四ヶ月という期間だったためまだまだ未熟でしたが、
それでもその足を使って終始動き続けた興毅さんが見事初防衛に成功しました。

そして溢れ出る涙を堪えて王者のベルトを巻いた興毅さんに、賞状が贈られます。






「・・亀田興毅殿。以下同文!」
「「以下同文!!」」

「え、ちょ・・・何に!?」






校長先生の言葉に、レフェリーとどっかのおっさんも声を揃えて元気一杯に返事をします!
そんな息子の様子に亀田パパも満足そうでした。







「モジャモジャヘッドは無敵やで!」





“モジャモジャ”はカタカナということで決定!